この記事では世界初の半球状世界地図「プトレマイオスの地図」の特徴についてまとめています。今でこそ地球は球体であることがわかりますが、遥かな昔にそのことを発想して図に起こしていたという事実は驚き以外の何物でもありません。そしてその発想の正しさは後世の科学の発達により証明されたのです。古代の地図がどのように地球をとらえていたのかを「プトレマイオスの地図」の特徴とともに見てみましょう。下の記事ではコロンブスが影響を受けた「マルテルス図」と世界最古の3つの地図についてまとめています。
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「プトレマイオスの世界地図」とは
プトレマイオスの地図はなんと2世紀につくられた地球全土の地図です。驚くことにすでに紀元前から地球は球体であると考えられていました。なぜなら、紀元前に作られたアナクシマンドロスの地図やヘカタイオスの地図にも、海と陸地が描かれ円形の配置になっているからです。ですから、その頃の地図に比べるとプトレマイオスの世界地図は、さらに進化してきているのも一目瞭然です。経線や緯線を用いることで世界全体を半球状の地図で表すことに成功しました。約8000地点もの経緯度を記していることが半球状であることを示しています。
「プトレマイオスの地図」の特徴
プトレマイオスの見解では、地球は水、空気、火の要素に取り囲まれているとされていました。そして、上には月が存在し、地球は太陽と惑星の下方を回転しているとも考えられていたようです。プトレマイオスの地図には、12人が描かれているユニークさがあり印象に残っている方も多いでしょうね!これは、獣帯をシンボル化したもので、各地方の支配を表現しているそうです。
獣帯とは
獣帯というのは、天球上で太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星の7惑星が通過する帯域のことです。占星術では、これを周方向に12等分して「黄道十二宮」と呼び重視しています。
そのために、12人が地図の上下から描かれていたわけですね。
まとめ
紀元前7世紀ごろにはバビロニアの地図が粘土板に描かれていたのですが、時代が進もう連れて文明がさらに発達して来ました。地図は自分が住んでいる周辺を理解するという目的だけにとどまらず、周辺や世界各国の状態を知りたいということから、世界地図がこのようにして作られるようになったわけですね。それによって、プトレマイオスの地図が出来た2世紀に、人々がどんな世界感を持っていたかということを知る手がかりにもなるのではないでしょうか?