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「マルテルス図」はコロンブスが最も影響を受けた地図

「マルテルス図」はコロンブスが最も影響を受けた地図

この記事ではアメリカ大陸を発見したコロンブスが、最も影響を受けたとされる「マルテルス図」をまとめています。世界がいまのように可視化されていなかった頃は、海の向こうは全く未知の領域でした。それでも、わずかな情報や既存の地図を頼りに航海をつづけた冒険家は数知れません。なかでもコロンブスは「マルテルス図」という地図から影響を受けたと考えられています。今回はそんな「マルテルス図」ついてみてみましょう。

 

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「マルテルス図」とは

「マルテルス図」とはドイツの地理学者ヘンリックス・マルテルスがつくった世界地図のこと。地図に示されているのは地名や土地の形状だけでなく、地域ゆかりの伝説や怪物の存在と解説などが含まれていて、なんともロマンに溢れた地図といえるでしょう。

 

マルテルス図

 

しかし、肝心の地図としての情報にはいくつかの誤りがあり、中でも有名なものはアメリカ大陸が記されていなかったことです。そしてこれが原因で、かの有名な冒険家コロンブスは誤ってアメリカ大陸に上陸してしまいました。

「マルテルス図」の影響を受けたコロンブスとは?

クリストファー・コロンブスはイタリアの航海者です。サンタマリア号という帆船で大西洋を横断しました。

 

コロンブス

 

スペインの女王からの援助を受けたおかげでアジアの国を目指していましたが、思いもよらず出航から2か月ほどでアメリカ大陸に到達してしまいます。このときにコロンブスが参考にしていた地図が「マルテルス図」だと言われています。アメリカ大陸の存在すら知られていなかったので、彼はこの大陸をインド付近の島だと判断したらしいです。そもそもアメリカ大陸があることを知らなかったので、コロンブスがこう思ったのも無理もないですよね。

「マルテルス図」の特徴

「マルテルス図」はアメリカ大陸が発見されていなかったため、この地図では大西洋から極東の日本までが描かれています。また、東アジアについて「東方見聞録」からの引用も多いとされ、写本からの情報を参考にしていたと考えられていたようです。

 

「マルテルス図」

 

南アフリカ南端の喜望峰が東へ出て描かれているのが、この地図で分かります。南アフリカに関する情報を持っていたのでそれを参考にして作成したのではないかと研究者は考えています。

はじめて「アメリカ大陸」を描いた地図

世界で初めてアメリカ大陸を描いた地図は「ヴァルトゼーミューラ図」です。面白いことにこの地図には、アフリカ大陸沿岸の地名で「マルテルス図」から継承しているものが多いそうです。

 

ヴァルトゼーミューラ図

 

また下の記事では、はじめて地球を半球状に記した「プトレマイオスの地図」と世界最古の3つの地図についてまとめています。

 

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まとめ

アメリカ大陸が存在していることを知らないままで、コロンブスが偶然にアメリカ大陸に到達して初めてその存在を知ったというのは、壮大なスケールを感じずにいられません。考えてみれば、世界の地図も簡素なものからだんだんとこうした発見や測量や地図の作り方の進歩で世界各国が明らかになったわけですから、世界がだんだんと浮き彫りになってきた歴史を地図から感じます。地図を見るときに、過去の発見者や到達者の偉業に興味を持ってみてみるのもまた違った楽しみ方ができるのではないでしょうか?

 

 

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