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地図の投影法(方位図法,円筒図法など)とは、どんなもの?

地図の投影法

地図の投影法には、目的や用途に合わせた描き方があります。それぞれ優れた特徴がある一方で、問題点もあります。その原因である歪みや誤差をできるだけ最小に留めるように、目的・用途に合わせてどんな投影法を選ぶのかが地図作成ではとても重要です。

 

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歪みや誤差が出やすいのはどんな地図?

都道府県や市町村の地図なら、どんな投影法でも歪みはわずかでしかないために、差し支えなく使える地図になります。一方、世界地図、日本全土の地図など規模が大きくなると歪みにより影響が出やすくなってしまいます。そのため、歪みができるだけ抑えられる手法を選んで作成するようになります。

 

投影法その1:方位図法

地表の形を平面のスクリーンに投影した図法のことです。この図法は、中心からの方位の角度が正しく表現されるのが特徴です。中央から全体を投影するため、地球の半分程度を描くのに適しています。中心から離れた位置ほど歪みが出やすくなります。

 

投影法その2:円筒図法

円筒形をしたスクリーンを地球にかぶせて、地形を投影して切り開く図法です。この図法は、緯度や経度を水平線、垂直線で描けるのが特徴です。比較的、低い緯度の地域の投影に相応しいでしょう。

 

投影法その3:円錐図法

円錐形のスクリーンを地球に被せて投影し切り開く図法です。形は扇形になり、経線は頂点から放射状に直線で描かれ、緯線は同心円で描かれます。円錐という性質であるため、円錐の開く角度を調整できる特徴があります。そのため、面積や角度のゆがみができるだけ少なくすることも可能です。

 

投影法その4:円錐図法

円錐図法を応用した図法です。これは広い地域を分けて地図化するときに適しています。それぞれの地域を円錐図法で投影してからつなぎ合せる方法ですので、円錐の開く角度によってつなぎ目に隙間が生じることもあります。

 

まとめ

地図の投影法は、中心とスクリーンの形状や位置によって大きく4つの方法があります。それぞれに特徴があるので、地図の目的に応じて最適な投影法を選んで作られるようになっています。何気なく見ている地図もどんな投影法を用いて作られたのかという疑問を持てるようになるかもしれませんね。あらためて、投影法を知ると地球の丸さを感じるものです。もっと詳しく知りたい方は、「地図投影法 地理空間情報の技法」という本は、学術的な解説も網羅されていますよ。

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