日本人なら地図が読めなきゃ恥ずかしい!
地図記号をみなさんはいくつ覚えていますか?
例えば、等高線を含めた地図記号は、地図を読み解くための必要不可欠なツールです。しかし、全ての地図記号は160種類以上とも言われており、子どもの頃に無理やり覚えさせられた記憶が蘇ってくるかもしれません。いやいや、そんなことを言ってはいけません。世界には正確な地図を手に入れることも見ることも出来ない国が多数あるのです。そんな中で、私たちは学校で丁寧に日本の地図の読み取り方を教わっているのです。言い換えれば、国の秘密を知っているということなのです!!そして、本来日本人には地図を読んで、探求出来る精神が備わっているのです!!
どうですか、こう考えれば地図記号の見方も変わってくるのではないでしょうか?目から鱗?の地図記号の覚え方を説明します。
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地図記号は国家機密!?
さて、地図記号の話に入る前に、地形図の話をしなければなりません。
そして、地図記号も、もとはこの地形図のために作られたものであるのです。
地図を読むことが出来る、それは平和な時代に生きる人の特権だ
歴史的、世界的に見ても、地形図の作成には軍が関わってきました。現在、日本の地形図は国土交通省の下に設置されている国土地理院が作成していますが、遠く遡れば明治初期の陸軍参謀局の一組織に至ります。つまり、地図とは国防のための軍事機密なのです。古い時代ならば海岸線の形、現代で言えば軍事施設の場所など、外に漏らすわけには行きません。
お隣韓国では地形図の国外持ち出しは禁止、さらに中国では一般人が地形図をそもそも手に入れることが出来ないのです。正しい地図を当たり前のように読めるというのは実は幸せなことなのです。ちなみに今当たり前のように使っているGPSやグーグルマップも、もとはアメリカの軍事技術です。それを民間に開放しているわけなのです。
日本人には地図を読み解く潜在能力がある!?
少し話が横道に反れますが、ネットアプリの台頭により、近年世界では紙の時刻表が急速に姿を減らしています。ヨーロッパの鉄道を網羅する、かの有名な「トーマスクックの時刻表」ですら廃刊に追い込まれました。
しかし、あまり知られていませんが、日本人の手で復活を遂げているのです。電子媒体ではやっぱり物足りない、単なるデータではなく、書籍としてじっくり読んで、研究し、極めたい。時刻表だけに関わらず、こういう思いが日本人のどこかに潜在的に眠っていると思うのです。
「大日本沿海輿地(よち)全図」
17年間全国を歩きまわって作られた「大日本沿海輿地(よち)全図」。どんなに地理や歴史に疎い人でも、伊能忠敬(いのうただたか)という名前を聞いたことはあるでしょう。今から約200年前、江戸時代後期に、当時としては極めて正確な日本列島の姿を明らかにした人物です。
航空写真もない時代、自分の足だけで約17年の歳月をかけて日本地図を作り上げました。もちろん、ロシアなど列強国が日本近海に現れていた時代、国防のために地図の必要性は認識されつつありましたが、自ら天文学や測量法など学び、地球の大きさを測ることを思いついたのが、始まりと言われています。
社会科教師の間では、「1億総オタク社会」などという冗談がしばしば言われますが、伊能忠敬の「好奇心旺盛」・「凝り性」・「根気強い」という性格は全ての日本人に通じるものではないでしょうか。そして、この日本地図が明治維新を経て、欧米列強と並び立つ日本の近代国家入りに大きな貢献を果たしたことは言うまでもありません。
どうですか?日本が一体どんな地形で、どこに何があるのか、知りたくなってきませんか?
それでも地図は間違っている
地図作りはまさに日本のモノづくり精神の根源のようにも見えますが、現代の測量技術をもってしても正確な地図作りは難しいようです。
地下空間の構造物の位置を把握するのは難しいことですが、普段何気なく使っている地図にももしかしたら間違っている部分があるかもしれません。地形も土地利用も、開発などの理由により刻々と変化するものです。ですから古い地図を見ながら、実際の街を歩いて、かつてとの違いを見比べるのも、非常に面白く感じることが出来るのではと思います。
地図記号をさっそく覚えていきましょう
このように地図に対する見方を変えれば、これまで悪魔のように見えた地図記号にも興味が湧くでしょう。まずは、歴史や背景を知ること→知識量を増やすことがまずは暗記力向上の第1歩です。地図記号の雑学の記事を他にも用意してます。地図記号に関する知識をまずはつけましょう。
さて、地図記号の覚え方についてですが、由来を覚えることが、記憶を長く定着させるには不可欠です。定期テストなどは一夜漬けで暗記できたりしますが、受験などは長い期間の知識定着が必要不可欠です。ほとんどの地図記号には由来があります。記号を丸々覚えるのではなく、由来を知ることで自然と覚えやすくなり、長い期間の知識定着へもつながると言えます。
しかも、160個以上を全てを覚える必要は全くありません。最低でも30個、多くて50個ほど覚えれば、必要最低限のことはわかりますし、試験対策にも問題ありません。順番に詳しく見てゆきましょう。
また、見て・描いて・聞いて・話して。いろいろな方法で脳を刺激しながら知識定着を図るプロセスも重要です。様々な媒体を利用する、視点を変えて取り組むことも大きな効果があるでしょう。
youtubeに地図記号クイズの動画もアップしましたので是非ご利用ください。
▼こちらは地図記号のお風呂ポスターです。リラックス空間で親子で楽しみながら覚えることができ、価格もリーズナブルでよく売れている商品ですね。当サイトで作成しました。是非、ご利用ください。
▼こちらは地図記号のかるたです。楽しみながら覚えることができ、価格もリーズナブルでよく売れている商品ですね。すべての記号を網羅してませんが、活用する価値はありますね。
地図を読む、基本は等高線
等高線とは字のごとく、等しい高さを結んだ線。
つまり、等高線間隔が短かれば短いほど斜面は急になります。
これを読み取れば実際の地形がどのようになっているかわかりますので、軍の策士になった気分で、問題に取り組んでみてはいかがでしょうか?
点数アップの秘訣は「桑畑」にあり
地図でより身近に感じられるのは、田んぼや畑、果樹園などの記号ではないでしょうか。どれもイメージが湧きますね。その中で要注意なのは桑畑です。現代の日本ではすっかり馴染みがなくなってしまいましたが、かつて日本の山間部では養蚕業が盛んであり、蚕の餌に桑は欠かせないものでした。桑の木を横から見たのをそのまま図式にしていますが、なかなか今の子どもたちにはイメージしづらいでしょう。
そのようなときは、このような関連すしかも、現在と過去の土地利用を比較する問題が作れますので、社会の先生はこの桑畑が大好きなのです。しっかり知識も一緒に覚えてしまうのも手です。
「消防署」のさすまたって何?
今の子供たちがなかなかイメージ出来ないものとして、消防署のマークがあります。教科書には「さすまた」が由来とは書かれているものの、その「さすまた」がわからない・・・。簡単に説明するならば、巨大なフォークです。何故、これが消防と関連するのかという話になってしまいますが、さすまたの本来の用途は敵や犯罪者を捕えるための武器です。では、火事のとき、どのように使っていたかというと、これで家を破壊していたのです。
現在のように消火用ホースのない時代、家を取り壊して、延焼を防ぐ、これがもっとも手っ取り早い消火方法だったのです。このようなウンチクを入れることで、地図記号の定着度は格段にアップします。
面倒くさい歯車3兄弟「工場」「発電所等」「灯台」
子どもたちから、工場・発電所・灯台の区別がつかないという声をよく聞きます。たかが3つなのですから、覚えてしまえよと思うのですが、子どもは子どもなりに、何で紛らわしいマークにするのだと言いたいことがあるのでしょう。この際、似ているのですから兄弟と思って覚えてしまいましょう。
当然、原形は単なる歯車の「工場」ですね。この工場に手がニョキっと生えて「発電所」です。実際の発電所も水力発電などを除いて、湾岸の工業地帯に立地しているのですから、現に兄弟なのです。工場に電気を送るために手を伸ばしているのです。最後に「灯台」。これこそ湾岸部にしか存在しませんから、やっぱり兄弟なんですね。真ん中がピカっと光るイメージで歯車の真ん中に点を打つ。
ね。簡単でしょ。
まとめ
記号はしょせん記号です。それをそのまま覚えようとして頭に入らないのは当然です。しかし、その記号に何かを紐付けすると、定着力は格段にアップします。暗記しようとするから覚えられないのです。暗記するのではなく、自ら調べる、自ら考える、何故?何故?何故?を繰り返すことで、ようやく自分のものにすることが出来ます。
世界に誇る日本の技術力、品質の高さも、根本的にはここから来ています。考えることを止め暗記に執着しまったら、それは日本人としての堕落です。最近の子どもたちは、記号を見せただけで拒否反応を起こすこともあるようですが、そこから考えることに導いてやるのが大人の役目ではないでしょうか。