オリンピックで表示される国旗、正確ではないと知っていますか?
世界には200以上の国や地域が存在(そのうち日本が承認しているのは196か国)しており、それぞれに国や地域を示す旗があります。国旗と言うとどれも長方形で、塗り分けのみが異なるというイメージですが、その長方形の縦横比は国によって様々なのです。しかし、私たちはその違いになかなか気づきません。それは、世界の国旗に触れる数少ない機会でもある、オリンピックなどの国際大会で表示される国旗の縦横比は全て統一されてしまっているからです。
もちろん、運動会の飾りつけでお馴染みの万国旗にしても、便宜上縦横のサイズは揃えられています。ちょっとマニアックではありますが、世界の国旗の縦横比をここで確認してゆきましょう。
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国旗の縦横比 一覧表
[国旗の縦横比] 最も多いのは2:3
日本の国旗を含めて、世界の約半数の国、100か国程度が採用しているのがこの2:3の比率です。このサイズが世界標準にもなっており、先の国際大会で表示される国旗はこのサイズになっています。あまりに多すぎて、例を出すのが難しいですが、日本、中国、韓国、韓国、タイ、シンガポール、インドネシア、インドと日本の周辺の国々のほとんどが2:3を採用しています。
[国旗の縦横比] 次に多いのは1:2
1:2というちょっと横長の国旗を採用している国も50カ国ほどあります。2:3の国旗になれていると、現物を見るとちょっと違和感を抱くかもしれません。イギリスが代表例で、イギリスの植民地であったマレーシア、ミャンマー、オーストラリア、ニュージーランドなども同じ1:2の比率を採用している他、ロシア、北朝鮮、モンゴル、カナダ、フィリピン、アラブ首長国連邦など幅広く用いられています。なお、アメリカの国旗は限りなく1:2に近いですが、1:1.9という特殊な比率になっています。
[国旗の縦横比] 3:5が19カ国
2:3と1:2の国旗が世界のおおよそを占めていますが、わずかながらの比率を占めるのが3:5の国旗です。有名なところではドイツがこの比率を採用しています。その他は、バングラデシュ、キルギス、バーレーン、コスタリカなど、ちょっとマニアックな国々が名を連ねます。
[国旗の縦横比] それ以外の比率は?
では、上記の比率に収まらない国もあるのでしょうか。答えはもちろん存在します。先ほど紹介したようなアメリカのような特殊な比率を採用する国もわずかながら存在する他、1:1という正方形の国旗なども存在します。
特殊な比率 1:1
スイスとバチカンが1:1の国旗です。しかも、スイスは国旗のサイズを規定しておらず、実際にはどんな比率でも問題はないようですが、便宜的に1:1を使用することが多いようです。
一番細長い国旗 11:28
世界で一番細長い国旗はカタールの11:28です。日本の石油輸入国としても有名なカタールですが、オリンピックの試合などでも時折耳にします。しかし、実際はこんなに細長い国旗だったとは驚きですよね。
四角くない国旗
世界には、四角くない国旗と言うのが存在します。それはネパールの国旗で、三角形を二つ繋げたような形をしています。世界で唯一四角形ではない国旗ですが、縦横比は3:2ということになっています。
まとめ
ここではあくまでも代表的な比率と特徴的な比率を紹介してきました。世界にはまだまだこれ以外の珍しい比率も存在します。また、比率が違うだけでデザインが同じ国旗というのもあります。こちらは、また次の回に紹介したいと思います。なかなか本物の世界の国旗に触れる機会なないですが、海外旅行に行ったときなど、掲揚されている国旗に注目してみてはいかがでしょうか。