ここも東京「奥多摩駅」
立川で中央線と分かれ、青梅に向かう青梅線ですが、線路はさらに奥多摩まで伸びており、ここが青梅線の終点になっています。青梅までは住宅街の風景でしたが、青梅を出ると一気に山に入っていき、それまでとは全く違う風景が楽しめます。終点の奥多摩駅は駅舎が特徴的で、各部に丸太や丸窓を使用した山小屋みたいな駅舎になっています。そのいでたちと、背後にそびえる山々が非常にマッチしていることから「関東の駅百選」に指定されていますよ。
使われている車両は中央快速線と同じですが、青梅からは4両編成になり、単線を走行し、しかもドアをボタンで押して開ける方式に変わるため、同じ電車でもまるで別世界に来たかのような感覚になるかもしれません。安心してください、奥多摩も東京ですよ。
都会の中の海「海芝浦駅」
奥多摩は山の駅でしたが逆に海に近い駅は首都圏にあるのでしょうか。鶴見線の終点「海芝浦」がピッタリ当てはまります。鶴見を発車して工業地帯を行く鶴見線ですが、海芝浦へは途中の浅野駅から浜川崎方面と分かれてやってきます。電車を降りると、目の前がもう海なのです。柵の向こうはそのまま京浜運河になっており、都会なのに本当に海に近いことから、奥多摩と同じく「関東の駅百選」に指定されています。
もともとこの駅は東芝の関係者のために造られた駅なので、一般客は駅の外に出られないのですが、代わりに敷地の一部が「海芝公園」として開放されており、ここからのベイブリッジの景色は一見の価値アリです。終電が早いので気をつけてくださいね。
由緒正しき私鉄のターミナル「東急蒲田駅」
山、海と来たので今度は街の終着駅を見てみましょう。東急池上線と東急多摩川線の終点「蒲田」は「頭端式ホーム」と呼ばれ、ホームの形がくし型になっているのが特徴です。このため、池上線から多摩川線に乗り換える時、階段などを上り下りせずとも歩くだけで乗り換えられるのです。逆も同様です。
このようなくし型の形をしたホームは東急蒲田だけでなく、かつては東横線の旧渋谷駅など多くの私鉄の始発駅で導入されていましたが、ホームの地下化や他社線との乗り入れ対応によって少しずつ減少しつつあります。そういう意味では、昔ながらの姿を保っているこの駅は魅力的といえるでしょう。首都圏近辺ではこのほか、相鉄横浜駅や京王井の頭線渋谷駅も、少し狭いですが同じ形のホームですよ。
西新井からたった一駅「大師前駅」
街の魅力的な終着駅にはこんなものもあります。東武スカイツリーラインの西新井で東武大師線に乗り換えてたった一駅で終点の「大師前」です。この駅は高架化されているにもかかわらず、線路もホームも一つずつしかなく、やってきた電車はそのまま折り返してしまいます。そんな風に西新井と大師前をひたすら往復する電車はなんとたったの2両!都内にあって近代化が進んだ駅ではあるものの、その雰囲気にはどこかのんびりした感じが残っていますね。
大師線自体は西新井大師へのアクセス路線であるので、初詣などでこの駅を利用したことがあるという人は多いかもしれませんね!
まとめ
いかがだったでしょうか。普段乗っている電車でうっかり乗り過ごすと焦ってしまうかもしれませんが、これらの駅の場合ならむしろ乗り過ごして行ってみても良いですよね。運賃がかかることに気をつけて、ぜひ一度は訪れてみませんか?